増川弘明 vol.1 – ギター教室での特訓-

BUMP OF CHICKENのギタリスト、増川弘明さん。藤原基央という絶対的なメロディーメーカーの陰に隠れつつも、忠実にギターを奏でてバンドサウンドを支える役割を担っています。数年前までのネット上では演奏力について議論されたりしていましたが、実は彼がメジャーデビュー後にギター教室に通っていたことをご存知でしょうか。




プロギタリストの下でのレッスン

増川さんは2006年頃プロのギタリストが開催するレッスンにスキルアップのため通っていました。ギター講師は玉城宏志さんという方で、小林武史や鈴木祥子、ハンバートハンバートなどのアーティストのレコーディングに参加するプロのギタリストです。自身もRosa Luxemburg、マチルダロドリゲスというバンドに在籍、ソロとしてもギターインストゥルメンタルのアルバムをリリースしています。

いつ頃からレッスンを受けていたかは不明ですが、2003~2004年には脱退問題やユグドラシル制作、長期間のライブハウスツアーがあったことから、おそらく2005年以降の制作のための沈黙期間に通い始めたと思われます。

単独でのライブ出演!?

2006年8月4日下北沢club251で行われたセッションイベントに、増川さんが単独でゲスト出演しています。メイン機であるGibson製レスポール抱えてステージに立ち玉城さんとともに数曲披露しました。当時の様子のレポートが残っています。

<以下引用>

2006年 8月 4日(金)
下北沢 CLUB251
「ROCK the どんと 2006」
石川二三夫、井垣宏章、川上次郎、佐々木“kitty”あきひ郎、ハンバートハンバート増川弘明、FLASH、うつみようこ、パンチの効いたブルース、TAKUYA、藤井一彦
BO BUMBO ROSA:玉城宏志(G)、Dr.kyOn(Key)、吉川真吾(B)、かわいしのぶ(B)、岡地曙裕(Dr)、三原重夫(Dr)、小関純匡(Dr)

それに玉城さんのギター教室の生徒ということで、BUMP OF CHICKENの増川弘明が加わり「橋の下」。そして、玉城さんお得意の「ニカラグアの星」を熱演。

ちなみにこのイベントには同じハンバートハンバートや、藤原基央さんが尊敬する藤井一彦さん(The Groovers)もステージに立ちました。この日の様子はThe GrooversのDiary(現在は当該ページは削除)に写真付きで増川さんの写真が掲載されました。




2006年はメンバー武者修行の時間!?

インディーズ時代にBUMP OF CHICKENとして幾度となく立った下北沢Club251のステージに「ギタリスト増川弘明」として1人で出演した増川さん。かなり貴重なプライベートなライブだったことに間違いないです。同年12月、チャマこと直井由文さんも実家おおいわのジャズライブに出演しています。2005-2007年は制作と散発的なリリースでの時間で、表立った活動が少なかったですが、その時間にメンバー各自は自己研鑽に勤しんでいたのかもしれません。

演奏力の成長

増川さんの演奏力について、結論を言えば十分にうまいギタリストです。確かにインディーズ時代からメジャーデビュー後の数年はうまくはありませんでした。というよりも、バンド全体の演奏スキルも高くはありませんでした(藤原さんでさえもライブでは雑な演奏だったのです)。個人的な印象では、バンド全体がライブ演奏が雑でそれを押し通していたけれども、それぞれの意識のレベルが変わり、左利きというハンデや性格的な理由により増川さんだけが取り残されていた(特に2003年〜2004年)、という印象です。また藤原基央さんが書く曲のアレンジも年々高度になり、音楽理論への深い解釈や細かいスキルも上がっていったのも事実です。

藤原基央という絶対的な才能をもつギタリストに隠れながらも、確実にスキルが向上しておりライブではBUMP OF CHIKENのサウンドをしっかりと担っています。インディーズ時代のライブでは増川さん考案のアレンジギターソロがノーヒットノーランやガラスのブルースで披露されていましたが、あまりメロディアスとは言えず、理由不明でその後お蔵入りしてしまいました。しかし2012年のBlu-ray GOLD GLIDER TOURのゼロやグッドラックで披露された増川考案のギターソロはとても素晴らしいです。この成長の裏には玉城さんの下でのレッスンや、武者修行があったんですね。

ギター教室に通っていた事実は、普段ギターについて多くを語らない増川さんのギターへの姿勢を知るいいエピソードと言えるでしょう。