コラム:何が起きている?増えるタイアップと書き下ろし楽曲

2019年1月、新年早々に新曲「Aurora」の主題歌提供を発表したBUMP OF CHICKEN。かつてないほどの早いペースでの活動にファンは喜びの声があがっています。

寡作で知られるバンプがなぜこんなに新曲が発表が続くのか、今回は近年の作曲傾向と「書き下ろし」について解説・考察してみました。



増えるタイアップと書き下ろし楽曲

2018年以降、BUMP OF CHICKENが発表した楽曲はオファーを受けて制作した書き下ろしの作品です。

2018〜2019年1月までに発表した新曲(未配信含む)

楽曲名 タイアップ リリース日
望遠のマーチ CM ガンホー『妖怪ウォッチ ワールド』 2018年7月23日
シリウス TVアニメ「重神機パンドーラ」OP曲 2018年9月24日
Spica TVアニメ重神機パンドーラ」ED曲 2018年9月24日
話がしたいよ 映画「億男」主題歌 2018年9月24日
月虹 TVアニメ「からくりサーカス」OP曲 未定
新世界 CM LOTTE 70周年スペシャルCM 未定
Aurora TBS系列ドラマ「グッドワイフ」主題歌 未定



オファーする側(メディア・企業)の理由

BUMP OF CHICKENの知名度

BUMP OF CHICKENはすっかり国民的なアーティストと称される立ち位置にいます。バンドアーティストとしては、10年前のMr.Children (10歳上)と同じようなポジションにいると思えばイメージしやすいです。

第15回 音楽ファン2万人が選ぶ “好きなアーティストランキング”2018

順位 アーティスト名
1
2 Mr.Children
3 B’z
4 米津玄師
5 SMAP
6 back number
7 サザンオールスターズ
8 KinKi Kids
9 関ジャニ∞
10 BUMP OF CHICKEN

出典:2018年12月24日 oricon news

作品・商品をプロモーションするなら、人気のあるアーティストとコラボして注目を浴びたいという心理は自然の流れですね。

ファンがオファー側にまわっている

両A面シングル「ロストマン/sailing day」2003年3月12日発売

2019年1月、「ロストマン」(2003年) が16年を経て企業CM曲として突然タイアップされたことからも、当時ファンだった世代が社会の中心になってきていると考えられます。

『jupiter』や『ユグドラシル』の頃はよく 若者に支持されるアーティスト と形容されてきました。10代-20代だった「若者」が、今では20代後半-40代となり社会で活躍しはじめ、オファーを出すポジションになりはじめたのではないでしょうか。

また外部サイトでこんなものがありました。

タイアップがタイアップを増やす

メディアや広告関係の人たちは流行にとても敏感で引っ張りだこのタレントやアーティストがいると余計にオファーを出す傾向があります。

今、まさにBUMP OF CHICKENがそうなのかもしれません。

BUMP OF CHICKEN側の理由

embedded from https://www.hlg.co.jp/longfellow/

プロモーション機会の増加

アーティスト側にとってはオファーを受けることはメリットだらけです。お茶の間で楽曲が流れることで売上増加や新しい層のファンを獲得できるからです。

BUMP OF CHICKENの所属するロングフェロー(およびヒップランドミュージック)は2013年度にマーケティング戦略を転換させ、積極的に売上増加を図るようになりました。



藤原基央の考える「書き下ろし」とは

ある作品をテーマに新曲を書くことに対して「藤原さんの書きたい曲が書けているのか?」と思う人もいるかもしれません。

しかし藤原さんの「書き下ろし」は作品の色に染めたテーマソングではなく、必ず「BUMP OF CHICKENの楽曲」になるようにしています。

藤原基央の「書き下ろし」理論

「BUMP OF CHICKEN」と「作品」の2つが重なる部分を曲にする

補足図:藤原の書き下ろし理論

藤原 – 自分が主人公になりきるとか、ストーリーをなぞって曲を作るというわけではなくて、その作品の色や込められた思いに自分たちの表現したいことが重なるところがあるだろうかって考えるんです。そして、重なったところを過不足なく言葉と音で表現する。結果、できあがった曲が僕らの曲でないといけない。

出典:natalie music 「コロニー」インタビュー

アニメやゲームの場合は設定画やシナリオを確認したり、映画やドラマの場合は制作映像などを見て必ずストーリーを確認するなど、入念な下準備も行っています。

ですので、藤原さんの「書き下ろし」は作品をテーマソングというより、作品によって「引き出された曲」と言えるのではないでしょうか。

書き下ろしの原点藤原の書き下ろしの原点は1998年に舞台「はしるおんな」(劇団すいっち)の劇中歌として6曲ほど提供したことに遡り、その1曲が「とっておきの唄」ではないかという説がある。

今後も増えていく?タイアップ楽曲

次の記事「2019年活動予想」(作成中)で具体的な予想をしますが、ここではざっくりと私説を書きたいと思います。

前述の通り、タイアップがタイアップを増やすという業界の中で、BUMP OF CHICKENはターゲットにされていると思います。


フジテレビのドラマ担当プロデューサーの方がBUMP OF CHICKENの出演したステージを観た後のTwitterでの呟きです。

この村瀬氏と同じことを考えている業界関係者は多数いると思われます。ファンとしては、彼らのオファーに誘引されてBUMP OF CHICKENの楽曲が増えることはありがたいことですね。

BUMP OF CHICKENの新曲制作の早まりと「書き下ろし」について紹介しました。