メンバー vol.3 – BUMP OF CHICKENのロゴの秘密

千葉県佐倉市出身の幼なじみ4人で結成された、BUMP OF CHICKEN。颯爽と下北沢のインディーズシーンを席巻し、メジャーデビュー後も極端に抑えたメディア露出にもかかわらず国民的アーティストとなった実力派バンドです。

そんなBUMP OF CHICKENにはトレードマークとなるロゴ(エンブレム)があることは有名で、ファンでなくとも1度見たという方は多いのではないでしょうか。ワンマンライブではステージの中央後方に大きく掲げられているこのマーク。今回はこのロゴができた経緯について紹介したいと思います。




タイクーングラフィックスとBUMP OF CHICKEN

鳥の羽根と赤い4つの星で構成されるBUMP OF CHICKENのロゴは、日本の著名なデザイナーであるタイクーングラフィックス(Tycoon Graphics)にデザインしてもらいました。タイクーングラフィックスは宮師雄一さん、鈴木直之さんの2人よるユニットで安室奈美恵さんやglobeなどのCDジャケットから表参道ヒルズのロゴまで手掛ける有名なグラフィックアーティストです。

実はBUMP OF CHICKENとタイクーングラフィックスの関係性については謎が多く残っています。タイクーングラフィックスはバンプと出会う以前の1990年代前半から活躍しており、当時世間的に無名だったインディーズバンドのロゴを引き請けた経緯は不明です。これは推測ですが、いわゆる事務所や知人による紹介など”大人の繋がり”だったのではないでしょうか。

初露出はFLAMEVEIN

そしてBUMP OF CHICKENのロゴは1999年3月に発売されたインディーズアルバム「FLAMEVEIN」の裏ジャケットに初めて使用されました。この時のことをラジオ番組PONTSUKAでもメンバーたちが語っています。

藤原「俺らあのマーク、凄い大事にしてるよね。エンブレムはいつくらいからって事ですけど」

増川「これかなり古いんですよ」

升「FLAME VEINの時からってことかな」

藤原「そうだね。FLAME VEINの時からだけど・・・その前の500枚限定ん時・・あったっけ?どうだった?」

升「あれは無かったと思う」

増川「あれ無いわ!」

直井「無い無い無い」

升「それを聞いて貰って・・・あの・・タイクーンさんて言う所に、ちょっと気に入って貰って。作ってあげるよってなって」

藤原「そうだ、そうそう」

PONTSUKA 2009.06.14

メンバーの言うとおり、1998年10月に発売された500枚限定CDにはまだロゴは描かれていません。またボーカルの藤原基央さんが長い時間をかけてしたためた手書きの歌詞カードにはロゴマークが描かれておらず、歌詞カード制作時にはまだロゴが存在していなかったことがわかります。FLAMEVEINがレコーディングからCDをプレスするまでの間(おそらく発売日の3~4週間前にはCD盤のプレス、紙の印刷を行う)、つまり1998年12月〜1999年2月初旬までに出来上がったと考えられます。

1998年12月 レコーディング(歌詞カードにはロゴなし)

ロゴがBUMPに渡される?(アルバム裏ジャケに採用)

1999年3月 FLAMEVEIN発売




エンブレムは何枚ある?

こうして出来上がったロゴマークは、それ以降BUMP OF CHICKENの活動の随所で使われることになります。主にワンマンライブなどでは大きな布に印刷されたエンブレムがドラムの升さん後方に掲げられており、1999年9月15日のHANSO-DE TOUR ’99 (半袖ツアー)の映像(1st Clip「ビデオポキール収録」)で確認できます。

このライブで使用するエンブレムは実は複数枚存在することをPONTSUKAで話しています。

藤原「あれ結構あるんじゃない?1枚だけ?」

直井「1枚だけじゃないよね?」

升「大きいのと小さいのとか」

直井「(高橋マネージャーに確認しながら)あぁ!じゃあ4,5枚あるってこと?」

増川「その内1枚は、倉庫に掲げてるそうです」

直井さん「タカチュー、粋なことしてるね。嬉しいね(笑)」

– PONTSUKA 2009.06.14 –

下北沢でワンマンライブをしていた頃は小さなライブハウスでしたが、今では大きなスタジアムやドームでの開催がある彼らのために、スタッフ側で何枚かサイズを分けて保管しているようです。マメですね。またそのうち1枚のバンプの機材が保管されている(であろう)倉庫に掲げられているとは、しかもその事実をメンバーが知らないところで行なっている高橋マネージャーの粋なはからいがいいですね。




新曲「リボン」の歌詞に登場する赤い星

20周年イヤー最後にできた曲として2017年2月10日に生配信された「リボン」。その曲の一番最後に、ロゴマークを思わせる歌詞を唄っています。

嵐の中をどこまでも行くんだ
赤い星並べてどこまでも行くんだ

リボン / BUMP OF CHICKEN

4人一人ひとりを星にたとえて、これからもどこまでも歩んでいこうとする詞。18年前に作られたこのロゴマークと一緒に、これからもBUMP OF CHICKENは進んでいくことを意味しています。次にライブでこのロゴを見るときは、こんなエピソードがあったんだということを考えると、一味違った見方ができるのではないでしょうか。