「BUMP OF CHICKENのテーマ」はバンプオブチキンのメンバーが17歳の時に作った自分達のテーマ曲です。
インディーズ時代に演奏されてきた「BUMP OF CHICKENのテーマ」は、メジャーデビュー以降5度しか演奏されていない非常に特別な楽曲です。
今回は「BUMP OF CHICKENのテーマ(BOCのテーマ)」の制作エピソードや歌詞について紹介します。
「BUMP OF CHICKENのテーマ」基本情報
「3曲入りデモテープ」(1996年)
作詞・作曲 | 藤原基央 BUMP OF CHICKEN |
編曲 | BUMP OF CHICKEN |
作曲年代 | 1996年 |
デモテープ | 「3曲入りデモテープ」(1996年) 「7曲入りデモテープ」(1997年) |
CD収録 | 『BUMP OF CHICKEN 結成20周年記念 Special Live 「20」』LIVE CD |
※以前、「7曲入りデモテープ」を1998年9月23日配布と記載しておりましたが誤情報でした。訂正してお詫び致します。引き続き情報の訂正等ありましたらTwitterのDM等でご連絡頂けますと幸いです。
「BOCのテーマ」制作背景
「ガラスのブルース」の次に書いた日本語詞曲
「BUMP OF CHICKENのテーマ」はBUMP OF CHICKENのメンバーが17歳・高校2年生の時に “自分達のテーマソングを書こう“ という流れで生まれました。
直井 – 藤くん、この曲何歳の時に書いたんだっけ!?
藤原 – えーっと17歳!
2008年2月13日「ホームシック衛星」岐阜公演MC
20周年記念公演「20」アンコールでの曲紹介で「“ガラスのブルース“の次に書いた」日本語詞の曲であると話しています。
1997年配布の「7曲入りデモテープ」の歌詞カードには “ALL WORDS MUSIC BY MOTŌ”の記載があること、JASRACデータベースの著作者がボーカル・ギター藤原基央さんの氏名で登録されていることから、藤原さん単独による作詞・作曲という意見があります。
一方でライブの曲紹介で「メンバー全員で頭を突き合わせて作った曲」 と話したり、雑誌インタビューでも「車座になって書いた」と説明しています。(某メンバー父様もその話をしてくださりました)
おそらく「BUMP OF CHICKENのテーマ」の作曲は、藤原基央さんが中心となりつつBUMP OF CHICKENのメンバー全員でと行ったと考えられています。
バンプオブチキンのロゴ(シンボルマーク)もない頃の楽曲ですが、当時すでに「BUMP OF CHICKEN」というバンド自体に何か意味を持たせようとしていることがわかります。
「BOCのテーマ」の歌詞
へなちょこな4人組の等身大の姿
Aメロ
へなちょこバンドのライブに行こう
へなちょこ仲間を集めて行こう
へなちょこバンドはライブで始動
へなちょこバンドとライブで逝こう
引用元:「BUMP OF CHICKENのテーマ」
「BUMP OF CHICKENのテーマ」の歌詞には <へなちょこ>という言葉が繰り返し出てきていて、この表現への愛着やこだわりを感じます。
<へなちょこ>という言葉選びがとても可愛げがありますね。17歳の青年なら普通もっとカッコつけた言葉を使うと思います。
決して背伸びせず、自分たちを等身大で表現するところにバンプの良さ(バンプらしさ)が出ています。
Bメロ
へなちょこだっていいじゃない
だって僕はこんなに歌えてるんだし
へなちょこだっていいじゃない
だって僕はこんなにいかれてる
引用元:「BUMP OF CHICKENのテーマ」
Bメロの<へなちょこだって いいじゃないか>の部分は<BUMP OF CHICKEN = “弱者の一撃” >というBUMP OF CHICKENというバンド名、精神性を歌詞で体現しています
サビ
あー僕らは
寂しい雨の日に君の横で
うるさい音を優しく鳴らす
へなちょこな四人組
引用元:BUMP OF CHICKENのテーマ (1995年)
インディーズの頃は今よりもギトギトしたノイズ感のあるギターサウンドで、激しい曲が多かった曲を<優しく鳴らす>というところにメンバーらしさが滲み出ています。
ライブ1曲目に演奏していた「BUMP OF CHICKENのテーマ」
BUMP OF CHICKENが高校時代に出演していたライブハウス・本八幡サードステージ
下北沢や千葉のライブハウスで活動していた頃は「バンプオブチキンのテーマ」を1曲目に演奏していました。
ライブハウスのステージではメンバー自身で楽器・機材のセッティングをします。BUMP OF CHICKENの4人は、セッティングを終えて一旦袖を下がったあと、再びステージに出て升さんカウントで「BOCのテーマ」を演奏し始める、というのが定番でした。
1999年に開催された全国ライブハウスツアー「HANSO-DE TOUR’ 99」でも「BUMP OF CHICKENのテーマ」が1曲目に演奏されています。
収録エピソード
イントロのギター変更
「BUMP OF CHICKENのテーマ」はイントロで流れるギターが変更されています。
藤原 – 10代の頃に一度だけ、ギターのフレーズ変わってんだよね(笑)
直井 – そうだね
増川 – ああ、覚えてるよ、もっと単純だったのかな?
引用元:「CUT」2016年3月号
2つのバージョンの違いは、デモテープ収録音源と映像作品『BUMP OF CHICKEN 結成20周年記念 Special Live 「20」』」の比較から確認できます。
デモテープ収録
「3曲入りデモテープ」
「3曲入りデモテープ」収録内容1. Bump of Chickenのテーマ
2. Danny
3. ガラスのブルース
1996年配布の「3曲入りデモテープ」の1曲目に収録されて、同作品はBUMP OF CHICKENの最初期に制作されたデモテープといわています。
曲名は「Bump of Chickenのテーマ」の英語小文字で表記され、旧バージョンのイントロが収録されている点が特徴的です。
「7曲入りデモテープ」
「7曲入りデモテープ」収録内容1. BUMP OF CHICKENのテーマ
2. Danny
3. ガラスのブルース
4. GROWN UP PERSON
5. LET IT BE
6. くだらない歌
7. DAY DREAM BELIEVER
1997年配布の「7曲入りのデモテープ」1曲目にも「BUMP OF CHICKENのテーマ」が収録されています。
収録曲の並び順が「3曲入りデモテープ」と同じであり、「BUMP OF CHICKENのテーマ」は別テイクではなく「3曲入りデモテープ」と同一のものと考えられています。
上記以外にもバンプオブチキンのデモテープは多数存在し、近年次々と発掘されているようなので、他にも「BUMP OF CHICKENのテーマ」収録作品が見つかると期待しています。
ライブ演奏記録
※メジャーデビュー以降の記録になります
演奏回数 | 6回 |
演奏頻度 | ☆☆☆☆☆ |
初披露 | 2002年4月25日「ポキールチャンネル(ポルノバージョン)」千葉LOOK |
最終演奏 | 2016年2月11日 結成20周年記念スペシャルライブ「20」 |
演奏公演 2002年4月25日「ポキールチャンネル」千葉LOOK 2006年2月11日「run rabbit run」福岡マリンメッセ 2008年2月10日「ホームシック衛星」長崎ncc&スタジオ 2008年2月13日「ホームシック衛星」岐阜Club-G 2016年2月11日 結成20周年記念スペシャルライブ「20」 2022年7月02日 「BUMP OF CHICKE LIVE 2022 Silver Jubilee at Makuhari Messe 02/10-11」 |
2000年のメジャーデビュー以降、「BUMP OF CHICKENのテーマ」がライブで演奏されたのは6回です。
結成記念日と抽選制公演などの特別なライブ飲み演奏しており、「BUMP OF CHICKENのテーマ」を生で聴けるのは非常にレアです。
このうち2008年の長崎公演では観客に煽られる形で急遽演奏しました。メンバーがうろ覚えの中の演奏は散々たるもので、その2日後の岐阜公演でリベンジしています。
「BOCのテーマ」ライブ映像作品
映像作品「BUMP OF CHICKEN 結成20周年記念Special Live 「20」」 |
「BUMP OF CHICKENのテーマ」のライブ映像は2016年に発売した映像作品「BUMP OF CHICKEN 結成20周年記念Special Live 「20」」 に収録されています。
メンバー4人はバンド結成20周年の記念ライブのために特別に練習しました。メジャーデビューから25年間でわずか演奏5回という、レア曲中のレア曲です。映像作品に収録されたおかげで、何度でも繰り返し聴くことができるようになりました。
せっかくの名曲なので、これからもライブで(ライブハウスツアーの1曲目で!)演奏してほしいと思います。以上、「BUMP OF CHICKENのテーマ」の紹介・解説でした!