楽曲解説:宝石になった日 vol.1 クールなサウンドと情熱的なプレイ

宝石になった日:基本情報作詞作曲:藤原基央
楽曲構成:AB構成,コード縛り


作曲時期:2015年7月
録音時期:2015年10月初旬

リリース:2016年2月10日 「Butterflies」

ライブ初披露:2016年4月9日 BFLY at 京セラドーム大阪

「宝石になった日」はBUMP OF CHICKENのアルバム『Butterflies』に収録されている楽曲です。

2016年「カルピスウォーター」CMソングとして起用され、Butterflies期のリードソングとして認知度の高い1曲です。




この記事では「宝石になった日」の歌詞の意味や解釈、制作エピソードを紹介します。

メンバー4人で深夜3時に聴いたデモ音源

Butterflies制作の基本作業藤原基央:スタジオで作詞作曲、プロデューサーMOR氏と大まかなアレンジ決め
増川&直井&升:別のスタジオで基礎練習、新曲のアレンジ解析と練習

2015年秋のある日、増川弘明さん (Gt.)、直井由文さん (Ba.)、升秀夫さん (Dr.)  の3人は新曲「GO」のアレンジ確認を深夜まで行なっていました。

直井 深夜3時くらいに僕らのほうの作業が終わったら、「そっちはどうなの? 今何してんの?」みたいな感じで、LINEでやりとりして。

出典:natalie music

「GO」の確認がひとしきり済んだ後、藤原さんも含めた4人で「宝石になった日」のデモ音源を聴きます。

升 – “宝石になった日”は”GO”のアレンジ作業中に届いたんだけど、(中略)  それでちょうどフジくんが来て、”GO”の話も終わったから『じゃ、こっちも聴いてみっか!』って俺が言って。

出典:MUSICA 2月号 Vol.106 P.31

藤原さんと3人は違う作業をしていた時期に4人で一緒にデモを聴くのは、久々のことでした。



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増川、直井、升がデモ音源を聴いた反応

深夜にデモを聴いた4人は次のような感想を持ちました。

直井:フジくん、これ来たよ!最っ高だよ!(歌い出す)

増川:このリフだけでも本当に来たね、凄いね!

藤原:おう、すぐにメロディを覚えてもらえるのも嬉しいな

升:このグルーヴ、そのままやりてぇな!

藤原:好きなようにやってくれよ!

「GO」がアルバムのリードソングになると思っていたメンバーも、「宝石になった日」もリードソングになると確信しました。

藤原からのメンバーへのリクエスト

embedded from Twitter@boc_chama

藤原からのリクエスト直井のベース:歌うようなメロディアスなベースを入れて欲しい
升のドラム:セクションセクションを跨ぐようなフィルを入れて肉体的にして欲しい

直井さんのベースは8ビートかつルート弾きがメインの安定的なプレイとなっています。部分的(サビ前)に、通常よりオクターブ上の高音を弾くことで存在感を演出しています。
升さんのドラムはサビ前のキメなどスタンダードかつ熱さを醸し出しています。

クールなプレイを身に付けたBUMP OF CHICKEN

「宝石になった日」は疾走感溢れるビートが特徴ですが、サウンドは抑揚なく平坦で無機質です。ギタリストの増川さんがその変化を説明しています。

増川 – 今回サビに入ったからといって、ディストーションのギターが入ってくるとか、そういう単純な曲がほとんどなくて。

出典:MUSICA 2月号 Vol.106 P.34

以前はイントロでギターを厚くし、AメロとBメロでシンプルにし、サビに入るとギターを厚く重ねたりという構成がBUMP OF CHICKENのセオリーでした。

わかりやすい例をあげるなら「カルマ」「同じドアをくぐれたら」「太陽」「真っ赤な空を見ただろうか」などはサビに入るとディストーションのギターが入ります。

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藤原 – 確かメンバーにいったんだよね。『クールなんだけど熱くて』みたいな、よくわからないことをいろいろ伝えました(笑)

出典:MUSICA 2月号 Vol.106 P.34

「宝石になった日」では技術的にはクールに淡々とプレイをしています。その一方で内面的な部分では情熱を帯びていました。



増川が好評したギターアルペジオ

Gキー(半音下げ)におけるF#の音をアクセントに入れたアルペジオです。

YouTube動画:宝石になった日(イントロ)

「記念撮影*」「キャラバン」でも同様のフォームのアルペジオが使われています。藤原基央さんは2005年頃からこのコードにハマり「いつか曲で使いたい」と思っていました。*キーは異なる

YouTube動画:「記念撮影」ギターTAB 解説 – BUMP OF CHICKEN

また楽曲構成はAメロとサビだけのAB構成、コード進行も同一コードです。「リリィ」「プラネタリウム」「pinkie」など藤原さんの得意とする作曲法です。

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「宝石」という単語

タイトルにもなっている「宝石になった日」の「宝石」。同時期に作曲した「GO」の歌詞の中にも登場します。

GO  x:xx〜

心が宝石を生む度に 高くならべて名前つけた忘れられてもずっと光る星空は君が作ったもの

引用元:GO / 作詞作曲 藤原基央 (2016年)

「プラネタリウム」のインタビューで「光」=「星」=「夢」と告白した藤原さん。違う曲ではありますが、「輝くもの」をそれぞれ違う言葉で言い換える傾向があります。
「宝石になった日」「GO」ではそれら輝くものを「宝石」と表すようになったように見受けられます。

ライブ演奏記録


2017年12月26日 PATHFINDER アスティとくしま公演でストラトキャスターを演奏する増川弘明 embedded from instagram@bumpofchickenoffcial

使用機材藤原基央:Gibson製 Les Paul Special TV Yellow

増川弘明:Fender製 Stratocaster (白)




「宝石になった日」は「BFLY」「PATHFINDER」と直近2回のツアーだけでなく、夏フェスや年末フェスでも演奏されており2019年現在のBUMP OF CHICKENの楽曲のなかで”若手筆頭”という位置付けになっています。

原曲にはないギターソロを藤原が演奏!

ライブでは間奏中に藤原基央さんがギターソロを演奏するのが定番になっています。

YouTube動画:「宝石になった日」(藤原基央ソロ)

「宝石になった日」MV

以上、「宝石になった日」の解説を紹介しました。