6th Album 「COSMONAUT」(2010年) 収録/アルバム曲
作詞作曲:藤原基央
作曲時期:2009年4月
時系列
2009年 | |
4/10 | 藤原、「魔法の料理〜君から君へ〜」を書く |
4/10-17 | 藤原、「モーターサイクル」を書く |
春 | 藤原、「キャラバン」を書く |
2010年 | |
4/21 | 17th Single『魔法の料理〜君から君へ〜』発売 |
「20代最後のアルバムを作ろう」から生まれた曲
2008年前半は ホームシック衛星、ホームシップ衛星、夏フェス出演など半年以上にも及ぶライブ活動をしてきました。2008年後半〜2009年にかけては「HAPPY」・「66号線」・「セントエルモの火」などの新曲のレコーディングや
BUMP OF CHICKENのメンバーは曲作りや練習
『魔法の料理〜君から君へ〜』は2009年4月10日、ボーカル・ギターの藤原基央さんが30歳の誕生日前に書いた20代最後の曲です。このころの藤原さんは寡作期(自宅作曲時代)で、なかなか曲が書けない日々が続きました。そんな中プロデューサーのMOR氏から”20代最後のアルバムを作ろう“と言われ、30歳直前にかけこみで生まれたのが『魔法の料理〜君から君へ〜』でした。
藤原 – プロデューサーの「お前の20代最後の曲たちを集めたアルバムを作ろうぜ」っていう言葉の「お前の」に強調の点々が付いているような感じだったから、「俺の」っていうのが頭の中でグルグル回ったまま何カ月も過ごしてきた中で。で、“20代”っていわれたら、いやがおうにも過去を振り返ることになってきて。そして、いろんなことを振り返りはじめたらこうなっていた、っていう……そういう曲です。
藤原さんは自分自身の過去と向き合った曲で、当初他人に聴いてもらうということすらも考えていなかったといいます。
藤原 – 「俺の20代のアルバム、というより、結局は1曲の勝負だろう」っていうところにいつの間にか頭がシフトしていって。それと同時に「俺の20代最後のアルバムを、30代を同じく迎えるメンバーみんなで作る」っていうリクエストにも応えたかったし。
<補足>誕生日に関する曲
ベンチとコーヒー・・・2002年12月に藤原が2ヶ月遅れで直井に贈った楽曲
fire sign・・・2003年12月20日に増川に贈った楽曲
オンリーロンリーグローリー ・・・2004年4月12日の朝にかけて詞を書いた曲
歌詞
“過去と対話する、今の歌”
歌詞には藤原さんの幼少期を彷彿とさせるフレーズが多く含まれています。
確か赤かった筈だ三輪車 どこまでだって行けた
ひげじいがくれた熊は よく見たら犬だった魔法の料理〜君から君へ〜 /BUMP OF CHICKEN
この曲は懐古主義的な曲ではなく、あくまで”過去との対話“の曲であるという。尚かつ、その時の自分に必要で”確認したいこと”があったため生まれて来た曲だった。大人にはそう感じられないかもしれない、子供にとって怖い言葉を入れており、その気持ちを感じられるような曲にしたという。
藤原 ”でも俺の歌のノスタルジーの部分は、懐かしい顔に出会ってアルバムめくってみようぜっていう感じとは、ちょっと違うんです。「こういう時の対処法を知ってた気がするな、どうしたらいいんだっけ?」っていう時に、辞書を引いて出てきた言葉がこれだった、っていうような感じ。はっきり言えることは、“シビアな現実”と“今”を歌っていて、ここで歌っている過去の色々な出来事は“今”に還元されていくってことなんだよね。”
祖父を”ひげじい”と呼んだことはなかった
藤原 ”僕が物心つく前……赤ん坊の頃、ひげを引っ張って遊んでたらしいんです。だからひげを剃らなかったっていう。で、ときどきお手紙をくれたんですけど、絵が上手だったので絵も描いてあって、そのハガキの文章の締めくくりに「ひげじいより」って書いてあって。実は僕自身は「ひげじい」って呼んだことはないんですけど。”
藤原の絵の上手さは、この祖父由来なのかもしれない。
NHK「みんなのうた」
NHK「みんなのうた」の楽曲として使用されることについて、藤原はひたすらびっくりした。「俺だけのうた」と仮題が付けられるほど個人的な内容を歌った唄だからだという。同時に使用楽曲に決まったことについて光栄にも思っている。
ライブ演奏記録
セットリスト
シングル曲にも関わらず、一度もレギュラーセットリストとして登場していない曲である(他には『モーターサイクル』や『Merry Chiristmas』など)。2011〜2012年に行われたGOOD GLIDER TOUR、GOLD GLIDER TOURのアンコール曲としていくつかの公演で演奏された。
ライブ演奏
音源やPVでは主にアコースティックサウンドとなっているが、ライブでは藤原はレスポールSPを使用している。1番のAメロから続く指弾きアルペジオは増川のレスポールによって演奏された。藤原はサビをクランチサウンドでコードストロークをしており、原曲よりも力強い印象を与える演奏となっている。尚、藤原がレスポールSPで歌う姿は、HAPPYのPV撮影のために行われたシークレットライブの模様を伝えるニュースなどで確認できる。
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