楽曲解説:ベンチとコーヒー – 藤原から直井へのプレゼント

  • 3rd Album「jupiter」収録
    作詞作曲:藤原基央
    作曲時期:2001年12月

ベンチとコーヒーは3rdアルバム「jupiter」に収録されているアルバム曲です。藤原基央さんの低音ボーカルと直井さんのオンコードの基底を支えるどっしりとした音作りが暖かみを与えてくれるミディアムナンバーです。

この曲はボーカル・ギターの藤原さんがベーシストの直井さんへの誕生日プレゼントとして贈った二人の仲の良さを象徴する曲です。




2ヶ月遅れの誕生日プレゼント

2001年12月に実際にあった1日を書いた曲

2001年10月9日の誕生日に、チャマさんは升さんからロボットのおもちゃ、増川さんからセーターのプレゼントをもらいました。しかし藤原さんは「自分にしかあげあれないもの」という発想で曲の制作にとりかかったものの、なかなか作れずに誕生日を過ぎてしまいます。

2ヶ月が経過した12月のある日、実際にあった一日を唄にすることにしました。

藤原 – そういう1日が実際あったんですよ。「こんな歌を明日お前に渡せたらいいなぁ」っていう俺も、実際いて。必然的に誕生日プレゼントになったんだけど。誕生日、もう2ヶ月も前にすぎてて、「待っててね、待っててね」とかずっと言ってたんだけど。でもそうこうしているうちにレコーディングとかも激しくなって、それでどんどん時間が過ぎてっちゃって。いつか時間がある時にゆっくり考えて。後悔のないものをプレゼントしたいって思ってたら、こういうものが出来上がって。自然の成り行き。チャマに誕生日プレゼントを書くぞ!とか思って書いた曲ではないです”

巣鴨にあるレコーディングスタジオ「ホワイトロード」で、藤原さんは「遅れたけど、これ」といってチャマさんに手書きの歌詞カードを渡します。受け取ったチャマさんはしらけた風に顏を作りつつ、2階へあがり泣いていました

現在もチャマさんの自宅には『ベンチとコーヒー』の手書きの歌詞カードが額に入れて家に飾ってあるそうです。

直井  ”曲をもらったのは初めてな訳じゃないですか。で、藤原の得意なもので。やっぱいろいろかんがえますよね。あと俺もやっぱ作る人間だから、初めてこの詞を見た時に革命的というかね(笑)、もう何回も何回も読み返して、藤くんより読んでんじゃねぇかっていうぐらい。やっぱね、藤くんの字っていうのは、すっごい良い字なんですよ。才能にあふれる字です。芸術的なんですよ。だから額に入れても映える!

チャマにとって

直井は特別に贔屓している

直井 – うん、もう贔屓してますよ。宣言する(笑)。だから例えばTシャツを作る時も”ベンチとコーヒー”とか書いてあったり、PV作る時も『ベンチとコーヒーがいいなんじゃないかな』とか言ってみたり

Merry Christmasの発売時のインタビューでも思い出に残るクリスマスプレゼントを聞かれて『ベンチとコーヒー』と答えていたチャマさん。今でも特別な1曲のようですね。

バンプオブチキンの楽曲として

藤原 - パーソナルな曲を書く時に、独りよがりの世界で終わってしまう曲だったら、世に出す必要もないわけで、やっぱそういう曲を自分の曲のように聴いてくれるリスナーの人もいるわけで。『ちょっとこの思いでに遊びにこない?』みたいな漢字で、ドアを開けてあげる必要があると思うんですよ。バンプオブチキンは、ライブで、皆の前で歌いたいバンドだから、演奏したいバンドだから、そういう風にはしたいっすね、最終的には 

藤原さんはスタッフに子供が生まれた時にも「Stage of the ground」という曲を書きました。やはりその時も、「出発点は友人への贈り物だけれども、BUMP OF CHICKENの楽曲として歌いたい内容にした」と語っています。


本人達曰く、升さんと増川さんは特別 「チャマさんに向けて弾いてやるぜ”」という気持ちはなくレコーディングをしました。

ライブ演奏記録

アルバム発売前に演奏されていた

演奏ライブ・ツアー
FM AICHI Presents『COLLABORATION 807』(2002年1月30日)
B.O.C Presents ポキレツ珍百科 at ZEPP OSAKA (2002年2月2日)
POKISTA21 (2002年)
MY PEGASUS (2004年10月8日のみ)

『メロディーフラッグ』同様、アルバム発売前に演奏された曲のひとつで、2002年1~2月のくるりとの対バンイベントで初披露されました。

その後は、レコ発のPOKISTA21のみレギュラーセットリストとして全公演演奏されてます。それ以降は演奏される機会はありませんでしたが、MY PEGASUS仙台公演 (2004年10月8日 at ZEPP SENDAI) の本編セットリストで1回演奏されてます。

その日はチャマさんの誕生日前ということで、サプライズとして本人に内緒で『彼女と星の椅子』を演奏したライブです。一方で『ベンチとコーヒー』は事前に練習していたらしく、本編セットリストとして組み込まれていました。

ライブではイントロのリフは増川さんではなく、藤原さんが演奏しています。(増川はAのコード(xx067x)を演奏)

以上、ベンチとコーヒーについて紹介しました。二人に仲の良さを象徴するこの曲を、またいつかライブで聴ければいいですね。