楽曲解説:ベストピクチャー vol.1 – 直井&藤原の同居時代の唄 *8/31更新

ベストピクチャー
作詞:藤原基央
作曲:直井由文
作曲時期:1999年末〜2000年1月
録音時期:2000年1月頃
録音場所:aLIVE RECORDING STUDIO 世田谷
リリース日:2000年3月25日 2nd Album『THE LIVING DEAD』収録

BUMP OF CHICKENの「ベストピクチャー」は2nd Album『THE LIVING DEAD』に収録されているアルバム曲です。この曲はベース担当の直井由文(CHAMA)さんが作曲した楽曲です。




直井が書いた楽曲のひとつ

BUMP OF CHICKENの楽曲はほぼ全て藤原基央さんが作詞作曲を担当しています。活動初期にはベース担当の直井さん、ギター担当の増川さんも一部作曲していました。

直井由文・増川弘明 作曲一覧
ベストピクチャー 作曲:直井由文 
彼女と星の椅子  作曲:直井由文
キャッチボール  作詞作曲:増川弘明 *藤原との共作
※その他「BUMP OF CHICKENのテーマ」や「デザートカントリー」等初期未発表曲はメンバーで作詞作曲を行なっていた。

チャマさんは「ベストピクチャー」の他にも「彼女と星の椅子」という楽曲で作詞作曲を担当しています。またインディーズ時代には直井さんがリードボーカルを務める英語詞曲も存在しました。

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藤原との同居で覚えたギター

ギターを弾く直井由文

直井さんは調理師専門学校を卒業後、佐倉の実家を出て東京に住みます。藤原さんと二人暮らしがスタートしました。「1日中家でギターを弾いていた」(直井談)という藤原さんと暮らす中で、直井さんも自然にギターを覚えていきました。

ユグドラシルのレコーディングドキュメンタリーや雑誌の写真でもギターを弾いている直井さんが確認でき、2018年10月のPATHFINDER静岡公演のダブルアンコールでもギター弾き語りを披露しています。

同居時代のエピソード

ある日、藤原さんが外出しているとき、直井さんは家で一人でホラー映画「リング」を観てしまいました。当時ロフト付きの部屋で、ロフトの上にいた直井さんは下から”何か”が上がってくる恐怖を覚えます。

藤原 – そのロフトを昇ってくるんじゃねーかっていう想像して。

直井 – 超こえーんだよ!何か物音すんだよ!!

2009.05,03 PONTSUKA!!

「さみちー!怖い!」と感じた直井さんは藤原さんの携帯電話を鳴らしますが、全く反応せず、必死に4人の楽しい思い出を思い出していたそうです(笑)。

誰かと毎日喧嘩している藤原に作った曲

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1999〜2000年頃、同居していた藤原さんはいつも電話越しに誰かと喧嘩していました。当時の藤原さんは今と比べて気性が荒かったので、なんとなく想像できます。その喧嘩の会話を直井さんは聴きながらメロディーとコードだけの曲を書きました。

直井 – 藤原がその頃よく電話片手に誰かと喧嘩してたんですよ。毎日なんですよ。24時間ずっと電話してて。『うっせぇな』と思ってたから、『ちょっと曲でも作ってやるか』って。

歌詞のアイデアはあったものの不完全な状態でした。2nd Album「THE LIVING DEAD」の制作にあたり、藤原さんが直井さんのラフ案を基に書いた歌詞で「ベストピクチャー」が生まれます。

藤原 – 詞は直井君のラフを基に書きました。99パーくらい直井君じゃないすか。

「作詞:藤原基央 作曲:直井由文」の共作が生まれます。The Beatlesのレノン=マッカートニのようでかっこいいですね。

藤原基央によるツアーポキールでの曲紹介

2000年4月5日 ツアーポキール 大阪十三ファンダンゴ公演

2000年4月3日ツアーポキールの広島NEO POLIS HALL公演で、藤原さんは次のようにベストピクチャーの曲紹介をしています。

藤原 – 直井君のイラストTシャツ見たろ?むちゃくちゃ熱いイラスト見たろ?彼は熱い人間だよ。彼は作る歌も熱いんだよ。彼が作る…歌、つくる曲、メロディ、すごい語ってたね。俺は彼の曲に詞をつけた。なぁ、聴いてくれ。ベストピクチャー。

2000.04.03 広島NEO POLIS HALL

直井さんことを讃えようとする藤原さんの姿勢が伝わります。曲を作るのは自分だけじゃない、BUMP OF CHICKENはバンド全体で曲を作っているんだということを伝えようとしています。




オリジナルタイトル「うらやましい」

歌詞のコンセプトは直井さんの思いが基になっています。「羨望」「憧れ」「嫉妬」「現実」というものがテーマで直井さんによって「羨ましい」という仮タイトルが付いていました。

「彼女と星の椅子」と同じ主題が描かれている

歌詞が付けられた1999-2000年初頭はBUMP OF CHICKENはインディーズ界隈を席巻し、ライブハウスは満員、メジャーレーベルからも声が掛かっていました。

下北沢界隈ではサインや握手を求められ、一般人から有名人へと成っていく過度期の心情が歌詞には強く反映されています。

直井 – ちょっと有名になってきて、アンケートに『いい生活して…』とか『羨ましい』とか書いてあって、それもあんま嬉しくなくって。で、考えてみたら俺小さい頃から人の事羨ましがってたなぁって思って。テレビスターとか見て『悩みなんてんだろうなぁ』とか。でもいざなってみたら、結局変わらないなぁって思ったんですよ

このインタビュー、そのまま「彼女と星の椅子」の歌詞ですね。

テレビの中 唄うスターを見て
煙とともに皮肉を吐いてる

「彼女と星の椅子」 作詞作曲:藤原基央 ・直井由文 2002年

いつも他人に対して憧れを抱いていた直井さん。夢が叶い、文字通り”テレビの中のスター”になった今こそ歌ってほしい1曲です。




ライブ演奏記録

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演奏ツアー一覧
ツアーポキール(2000年)
サマーポキール2(2000年)
プロポキール秋(2000年)
スターポーキングツアーズ 2001 (2001年)
Surf Porkin’ (2001年)

ベストピクチャーはTHE LIVING DEADリリース後からメジャー初期まで演奏されていました。THE LIVING DEAD収録曲の中ではランプやグングニルに次ぐ演奏率でした。

2000年初頭はKやリリィよりも頻繁に演奏され、5~6曲のイベントライブでも披露するなど”推しの1曲”だったことが伺えます。

2001年夏のSurf Porkin’ツアーを通して披露されて以降、同曲は演奏されておりません。

ギターソロは藤原が演奏

ギターソロはボーカルの藤原さんが弾いています。リリース当初のツアーポキールなどでは原曲通りに弾いていましたが4-5月のイベントライブ出演頃からアレンジをするようになりました。原曲はツインリードですがライブでは藤原さんのみのソロリード担っています。

以上、ベストピクチャーについてまとめました。また聴ける日が来るといいですね。