楽曲解説:ダイヤモンド vol.1 – 汚さを吹き飛ばす宝石の輝き – 解釈

Major Debut Single 「ダイヤモンド」収録
3rd Album「jupiter」 収録 / M-09
作詞作曲:藤原基央
作曲時期:2000年春〜夏前

ダイヤモンドはBUMP OF CHICKENのメジャーデビューシングルです。メンバー公認の”メッセージソング”としてライブでは欠かせないバンドの重要な曲となっています。

今回はこの記念すべきメジャー1枚目のシングルの解釈、解説、紹介します。




THE LIVING DEADからメジャーデビューまで

2枚目のアルバム「THE LIVING DEAD」をインディーズレーベルのHiLine Recordsからリリースする前後から、バンプの周りには多くの業界人による接触がありました。しかし、それらの雑多の情報はかえってメンバーを悩ませ、アルバム制作の時には極限状態に追い込まれていました。

「バンプはアルバム制作中です。そっとしてあげてください」と守っていたのが、所属事務所であるLONGFELLOW(株式会社ロングフェロー)です。某出版会社の社員であるF女史は1997〜1998年頃からライブハウスに足を運び、メンバーを守る形で作られたのがLONG FELLOWです。

しかし、そんな”御触書”が出されているの中でドアを破って開けたのがトイズファクトリーでした。そのような時期に書かれた曲がダイヤモンドです。

「THE LIVING DEAD」で終わった感あったから。で、その時に契約の話もいろいろあったし。で、その契約の話全て終わってくれたおかげで、やっとシングルがだせるねって。リハでもそんな困った曲じゃないし。藤原も笑顔だったし。- 直井 – 

気になる点は2つ。ひとつは、直井さんの”終わってくれた「おかげで」”という言い方が気になりますね。やはり、契約には本人たちは関心がなく、LONG FELLOWの人たちがメンバーを守るように努力したということでしょうか。

2つ目は、”「やっと」シングルが”という言い方です。つまり本来もっと早くリリースできる状態にあった(したかった)が、契約云々の事情によりリリースが9月になったということです。それまで好きなようにリリースし、好きなようにライブをやってきたメンバーにとって、初めて”大人の事情”に飲み込まれたときかもしれません。

そんな時だからこそ、藤原さんは(偶然にも)「ダイヤモンド」と名付けた意味があるといいます。

藤原 – 詩の中にも出てないしね、ダイヤモンドってね。最後にタイトルついたんですよ、”ダイヤモンド”は。あの時期はね、汚ねえもんいっぱい見たわけですよ。契約とかも。それで、その不満が如何の斯うのではなくって、より純粋に、より音楽好きだって気持ちと、リリースするからには伝えてぇんだなっていう。周りの汚ねぇもんと対比してどんどんどんどん、全部いい曲でカタつけちまえと、そういう気持ちで出てきたものが、”ダイヤモンド” 

言われてみれば、歌詞の中にはダイヤモンドという単語は出てきません。また、ダイヤモンドを連想させるような言葉もありません。普通、この詩の内容だけだったら「ダイヤモンド」と名付けられないのではないと思います。やはり、この曲を書いた時の周囲の状況が大きく影響していたんですね。

小ネタ

ちなみにもうひとつ迷ったタイトルがあったそうです。

もう一個タイトル候補あったんですよ。そのタイトルで俺は迷ったの。でも、これ多分誰にも言ってないな俺。次書こうかなと思ってるから(笑) – 藤原 – 

何でしょうかね、これは(笑)既存曲になったのかなっていないのか不明です。例えば「宝石になった日」「ディアマン」などは近い意味ですね。もしくはだいぶ違う視点からの言葉でしょうか…。

ちなみんカップリングのラフメイカーとはスタッフの間で最後までダイヤモンド派とラフメイカー派に別れていたそうですが、最終的に「メッセージソング」いう意味合いが強いダイヤモンドをシングルA面に決まりました。

ライブバージョン

ダイヤモンドは発表以来、ほとんどのツアーやライブで演奏されました。2003年くらいからオリジナルのイントロが付け足されるようになりました。

以上、バンプのメジャーデビューシングル、ダイヤモンドについて考察して見ました。ライブで聴く時にこのエピソードを思い出しながら聴くと、新しい一面が見えるかもしれませんね。