2019年7月10日にリリースのBUMP OF CHICKENの最新アルバム『aurora arc』の収録曲解説とアルバムタイトルの意味について紹介します!
『aurora arc』収録曲
2019年7月10日(水)リリース『aurora arc』
〈収録曲〉
01. aurora arc
02. 月虹
03. Aurora
04. 記念撮影
05. ジャングルジム
06. リボン
07. シリウス
08. アリア
09. 話がしたいよ
10. アンサー
11. 望遠のマーチ
12. Spica
13. 新世界
14. 流れ星の正体
『aurora arc』の意味
アルバムタイトルの『aurora arc』(オーロラアーク)は気象学用語で「弧状のオーロラ」を意味します。天体の極付近で観測されるオーロラの形状は幾つかに分類(バンド/アーク/コロナ等)され、そのひとつがアーク(弧)です。
arc
[άɚk|άːk] 可算名詞
1弧,円弧; 弧形,弓形. fly [move] in an arc 弧を描いて飛ぶ[動く].
藤原:深層心理では『オーロラにまつわる何かがタイトルになるんだろうな』って漠然とは考えていたんだと思うんですよ。なんでオーロラだったのかはわからないんですけど……。
引用:CUT 2019年7月号 p.20
藤原さんは全て大文字、頭文字の「A」だけ大文字、カタカナなど幾つかの表記案を考えました。
表記候補4例
AURORA ARC
Aurora Arc
aurora arc
aurora ark
オーロラアーク
最終的に全て小文字で「aurora arc」の表記に決めました。
『aurora ark』の意味
藤原基央さんはオーロラを調べていたとき「オーロラアーク」という言葉を発見します。「アーク」という言葉を「arc(弧状)」ではなく「ark(方舟) 」と間違えた藤原さんは、自身が書いた『ユグドラシル』の船を連想します。
『ユグドラシル』(2004年)
ark
[άɚk/άːk] 可算名詞
(Noah が大洪水を逃れた)箱舟
後日に気付いた「ark」と「arc」の勘違いも含めて「オーロラアーク」という響きに惹かれた藤原さん。アルバムタイトルを『aurora arc』に決め、ツアータイトルを造語である『aurora ark(オーロラの方舟)』としました。
収録曲解説
※部分的ネタバレ注意
01. aurora arc
イエローナイフ(カナダ)にBUMP OF CHICKEN+スタッフでオーロラを見に行く。帰国後、スタッフに”aurora arcって曲書いてよ”と言われて書いたインスト楽曲。
TOKYO MX系「からくりサーカス」OP・EDテーマ。BUMP OF CHICKENの4人は同作品のファンである。ケルト調のイントロと緊張感あふれるギターリフが印象的な疾走感溢れる楽曲。
自分の「曲作り」のことを思いながら書いた楽曲。PVは静岡県中田島砂丘にて撮影された。
2017年1~2月作曲。曲の始まりから最後までループしたコード進行のアルペジオが演奏されている。日清カップヌードル「HUNGRY DAYS」CM曲。
05. ジャングルジム
2017年1~2月作曲。弾き語りデモテープを録音後、バンドのアレンジが湧かず寝かせた結果2年が経っていた。2019年に一部書き直した後、弾き語りのアレンジままで収録が決まった。
2017年1月作曲。20周年イヤーだった1年間を締めくくる思いがあった。
2017年12月作曲。『重神機パンドーラ』OPテーマとして書き下ろされた楽曲。TVサイズ用の音源よりもイントロとギターソロの歪みを下げ緊張感のあるプレイにしている。
2016年6月作曲。2016年4-7月に開催された「BFLY」のツアーファイナルで初披露された。本作品で最も古くリリースされた楽曲(作曲順は「望遠のマーチ」に続いて2番目に古い)。
映画『億男』主題歌。藤原が憔悴していた状態で書いた曲で「ガム」や「バス停」など近年減ってきた具体的な情景描写の歌詞が特徴となっている。
NHK アニメ『3月のライオン』OPテーマ。「アリア」に次いで2番目に古くリリース(2016年10月)された楽曲。
2016年6月以前に作曲されており、作曲順では『aurora arc』で一番古い楽曲になる。デモの段階ではミドルテンポだった。完成版はブルーススケールを盛り込んだ勢いのあるサウンドが特徴。
『重神機パンドーラ』EDテーマとしてタイアップ。2018年2月11日「TOUR PATHFINDER 2017-2018」のツアーファイナル公演で弾き語りでサプライズ演奏された、打ち込みとバンドが絡み合う楽曲。
LOTTEスペシャルアニメーションCM「ベイビーアイラビューだぜ」タイアップ楽曲。川村元気 x 松本理恵 とのコラボレーション企画で書き下ろした。
14. 流れ星の正体
2017年1月作曲。音楽雑誌『B-PASS』の連載最終回にあたり生まれた楽曲。デモ音源が2017年1月と2019年4月に、スタジオ弾き語り映像(デモとは別録り)が2019年4月に公開された。
「この3年強のドキュメンタリーのようなアルバム」
レコード会社TOY’S FACTORYからメディア向けに配布された『aurora arc』のPR資料には「この3年強(2016~2019年)のドキュメンタリー的アルバム」と題されました。
前作『Butterflies』(2016年2月) 以降の「アリア」から「Aurora」までの既発曲と5曲のフル未発表曲を収録しています。
既発曲
03. Aurora | 04. 記念撮影 | 06. リボン |
07. シリウス | 08. アリア | 09. 話がしたいよ |
10. アンサー | 11. 望遠のマーチ | 12. Spica |
未発表曲
01. aurora arc | 02. 月虹* | 05. ジャングルジム |
13. 新世界* | 14. 流れ星の正体* |
*一部発表済み
以前のように未発表のアルバム曲を豊富に収録するのではなく、BUMP OF CHICKENの3年間の活動が集約された“ドキュメンタリー”のようなアルバムですね。
フィジカル作品でリリースされるということで”隠しトラック”も楽しみです!以上、『aurora arc』の楽曲解説でした!
参考資料 :CUT 2019年7月号