楽曲解説:sailing day vol.1 「運命に抵抗」に込めた歌詞の意味 *7/24更新

sailing day:基本情報作詞作曲:藤原基央
作曲時期:2002年9月以降
録音時期:2002年9月以降
リリース:2003年3月12日 6th Single 『ロストマン/sailing day』
MV撮影地:千葉県千葉市美浜区幕張メッセ駐車場
ライブ初披露:2003年2月28日 映画『ワンピース デッドエンドの冒険』試写会ライブ at ZEPP TOKYO

「sailing day」はBUMP OF CHICKENの通算6枚目のシングル曲です。映画『ONE PIECE デッドエンドの冒険』の主題歌として起用された、疾走感ある楽曲です。

3ヶ月限定生産版「sailing day/ロストマン」

この記事では「sailing day」の歌詞解釈、楽曲解説について紹介します。



「通常盤」と「限定版」2種類が存在

隠しトラックは共通して「おもち」です。

ジャケット撮影場所は当時の藤原基央の自宅

通常盤のジャケット写真は写真家の蜷川実花さんが撮影しました。

撮影場所は当時藤原さんが自宅にしていた中目黒のマンションのベランダといわれています。

embedded from plaza.rakuten.co.jp

2003〜2004年のアーティスト写真もこの時に撮影されています。よく見ると藤原さんの服装は同じです。部屋の奥にはバンジョーとギターが見えます。

カーペットとコーヒーこの家は直井宅(当時)と徒歩圏内にある。部屋のカーペットを新装するなどリノベーションをして住み始めた。直井が泊まりに来たある日、早朝に2人分のコーヒーを買った直井だったが、盛大にこぼしカーペットを拭いている姿を寝起きの藤原に見つかる。

初めての映画主題歌の依頼に対して・・・

映画「ONE PIECE デッドエンドの冒険」製作側がBUMP OF CHICKENに主題歌を依頼します。

この依頼を受けて、ギター・ボーカルの藤原基央さんは、単純に映画に寄り添ったテーマソングを書くことに抵抗感を持ったそうです。

“自分たちのやりたい曲をやろう”

藤原:最初アニメの話がきて、じゃあそのために曲を書こうって気分ではなかったんですよ別に。「何か元気のいい曲一発頼むよ」って感じで。俺らは俺らで、やりたい曲をそのまま作ったら良いじゃんって感じでまとまったのかな。

2003.03.14 MTV 『MTV WORLD CHART EXPRESS』

バンドやスタッフと話し合い、最終的に「自分達のやりたい曲を作ろう」という方針で完成した曲を提供することにしました。

タイアップで楽曲に先入観を持たれること

当時、新曲タイアップが初めてだった藤原さんは楽曲のイメージに先入観を持たれてしまうのではないかと思いました。

藤原 – まぁ曲調も手伝ったりとか、タイアップどうのこうのとかで軽視されてるかもしれないという感覚はありましたね。

2019年現在、映画、CMなど沢山のタイアップオファーを受けていますが、このような楽曲重視の姿勢が根底にあるからこそ、変わらないクオリティの作品を世に出し続けています。

関連記事:BUMP OF CHICKENに何が起きている?増えるタイアップと書き下ろし曲

運命に抵抗するということ

「精一杯 運命に抵抗」 という前向きな歌詞とは裏腹に、藤原さん自身は「運命に抵抗すること」に対して冷静な考え方をしています。

藤原 – 運命に抵抗したってしょうがないんですよ。どうしようもないんですよ。そういう俺が「sailing day」で運命に抵抗って歌詞を書いてるんですよ。だって、そのほうが楽しいじゃないですか。あがきましょうよ 

同時期に書いた「ホリデイ」にも似たようなニュアンスが出てきます。

ホリデイ 0:00〜
失敗しない後悔しない人生がいいな
少し考えてみただけさ有り得ないってわかってる

引用元:ホリデイ / 作詞作曲 藤原基央 (2002年)

運命は変えられないとしても、変えようとする行動や意識に価値があると考えているのかもしれません。


バンド感を意識したのは「ロストマン」への反動

2002年9月、藤原さんは「ロストマン」の歌詞を9ヶ月かけて完成させました。

16th Single「ロストマン/sailing day」

リラックスしたモードに入った藤原さんは9月に「スノースマイル」「ホリデイ」を書き、その少し後に「sailing day」を作曲します。

藤原 – これはね、書くのが早かったんですよ。“ロストマン”の後だったから、その反動もあったのかもしれないです。その反動でバンド感がある雰囲気のものを作りたかったんじゃないですかね。

デモの段階で細かく構築したアンサンブルを決めていた「ロストマン」と対照的に、バンドサウンドであることを重視して「sailing day」は設計されています。

藤原のローコードへの響きにこだわり

藤原 – でも、パワーコードでガンガンいけるようなものでないのがいいって、イントロを作ってた記憶があります。

平たく言えば、パワーコードとは6~4弦を押さえて歪ませた音で弾く奏法です。ローコードはギターのヘッド側のフレットで1〜6弦の複数の弦を弾き、豊かな和音を奏でる奏法です。

BUMP OF CHICKENとコードの遷移

パワーコード 演奏が簡単で和音もシンプル    結成期〜『THE LIVING DEAD』
ローコード 演奏が難しく和音も複雑 『jupiter』〜 現在

※わかりやすくするために極端に書いています。

大雑把に分類すると『THE LIVING DEAD』までパワーコード中心に演奏され、『jupiter』以降はローコードの割合が増えていきました。

PV ミュージックビデオ

監督:番場秀一
撮影場所:千葉県千葉市美浜区幕張メッセ駐車場

2:20

2003年当時の金髪の藤原さんが見れるのは「sailing day」と「ロストマン」だけです!

以上、簡単にsailing dayの解説、解釈を紹介しました。この曲を聴く時にこんなエピソードがあったと思い出してもらえれば、新しい曲の顔が見えてくると思います。