楽曲解説:sailing day vol.1 「運命に抵抗」に込めた歌詞の意味

「sailing day」はBUMP OF CHICKENの通算6枚目のシングル曲です。映画『ONE PIECE デッドエンドの冒険』の主題歌として起用された、疾走感ある楽曲です。この記事では「sailing day」の歌詞の意味や制作エピソードについて解説します。

3ヶ月限定生産版「sailing day/ロストマン」



sailing day 基本情報

sailing dayの意味

sailing day:基本情報作詞作曲:藤原基央
作曲時期:2002年9月以降
録音時期:2002年9月以降
リリース:2003年3月12日 6th Single 『ロストマン/sailing day』
MV撮影地:千葉県千葉市美浜区幕張メッセ駐車場
ライブ初披露:2003年2月28日 映画『ワンピース デッドエンドの冒険』試写会ライブ at ZEPP TOKYO

「sailing day」の意味

sailing day 意味

sailing day
発音 [sáiling dày]
1. the day of departure of a passenger ship

「sailing day」とは日本語で「航海日」を意味します。船が港を離れ、大海原へ向けて出港する日のことです。それではBUMP OF CHICKENの4人がどのように「sailing day」を作り上げたのか解説していきます。

映画「ONE PIECE デッドエンドの冒険」主題歌のオファーを受取る

2002年頃、映画「ONE PIECE デッドエンドの冒険」主題歌のオファーがBUMP OF CHICKENに届きます。バンドメンバーは4人とも「ONE PIECE」を愛読しており、内容について熱く語り合えるほどの愛読者です。

尾田栄一郎とバンプオブチキン

藤原さん、直井さん、増川さん、升さんのメンバー全員が「ONE PIECE」の愛読者です。珍しく(一番オタクではない)ドラムスの升秀夫さんまでもが興奮してワンピース愛を語るほどで、特にベースのチャマさんは集英社の企画にウソップのイラストを本気で書いて投稿していました。

尾田栄一郎が好きなバンプの曲は?尾田栄一郎氏はファンから送られてくるバンプのCDを仕事場でよく聴いており、K」が一番のお気に入りだと明かしている。

実はタイアップを断ろうとしたバンプ

2002年のBUMP OF CHICKEN *Embedded image from Pinterest

「ワンピース」の大ファンであるBUMP OF CHICKENですが、当初はオファーを断ることも考えていました。理由はギター・ボーカルの藤原基央さんが「映画のテーマ」に合わせた曲を書くことに抵抗感を持ったからです。

藤原:最初アニメの話がきて、じゃあそのために曲を書こうって気分ではなかったんですよ別に。「何か元気のいい曲一発頼むよ」って感じで。俺らは俺らで、やりたい曲をそのまま作ったら良いじゃんって感じでまとまったのかな。

2003.03.14 MTV 『MTV WORLD CHART EXPRESS』

ストーリーを気にしたり、曲調を気にするのではなく「BUMP OF CHICKENがやりたい曲」を提供することを条件にオファーを受諾します。

大好きな「ワンピース」のタイアップよりも「BUMP OF CHICKENの音楽を守る」ことを最優先するという考え、23歳とは思えないストイックさです。

「運命に抵抗」の歌詞の意味

「sailing day」のサビは「精一杯 運命に抵抗」 という力強い歌詞が印象的です。しかしその前向きさとは裏腹に、藤原さんは「運命への抵抗」について冷静な考え方を持っています。

藤原 – 運命に抵抗したってしょうがないんですよ。どうしようもないんですよ。そういう俺が「sailing day」で運命に抵抗って歌詞を書いてるんですよ。だって、そのほうが楽しいじゃないですか。あがきましょうよ 

同時期に書いた「ホリデイ」にも似たようなニュアンスが出てきます。

ホリデイ 0:00〜
失敗しない後悔しない人生がいいな
少し考えてみただけさ有り得ないってわかってる

引用元:ホリデイ / 作詞作曲 藤原基央 (2002年)

運命は変えられないとしても、変えようとする行動や意識に価値があると考えているようです。


バンド感のある曲調は「ロストマン」の反動

藤原 – これはね、書くのが早かったんですよ。“ロストマン”の後だったから、その反動もあったのかもしれないです。その反動でバンド感がある雰囲気のものを作りたかったんじゃないですかね。

2002年秋、藤原さんは「sailing day」をさらっと書き上げます。「ロストマン」を9ヶ月かけて書いたことで力が抜けてリラックスした状態で、「スノースマイル」「ホリデイ」の後に作られました。

「sailing day」は疾走感のある楽曲をイメージして作られています。これは「ロストマン」がデモ段階からアルペジオや曲構成など細かい設計が決められていた(直井、升、増川の3人は歌詞のない「ロストマン」をレコーディングに備えて練習していた)のと対照的です。

藤原のローコードへの響きにこだわり

藤原 – でも、パワーコードでガンガンいけるようなものでないのがいいって、イントロを作ってた記憶があります。

「sailing day」はイントロのコード進行は同じE♭キー楽曲の「アルエ」でも使用されているメロディアスなコード進行です。

平たく言えば、パワーコードとは6~4弦を押さえて歪ませた音で弾く奏法です。ローコードはギターのヘッド側のフレットで1〜6弦の複数の弦を弾き、豊かな和音を奏でる奏法です。

BUMP OF CHICKENとコードの遷移

パワーコード 演奏が簡単で和音もシンプル    結成期〜『THE LIVING DEAD』
ローコード 演奏が難しく和音も複雑 『jupiter』〜 現在

※わかりやすくするために極端に書いています。

PV ミュージックビデオ

監督:番場秀一
撮影場所:千葉県千葉市美浜区幕張メッセ駐車場

2:20

2003年当時の金髪の藤原さんが見れるのは「sailing day」と「ロストマン」だけです!

CDジャケット

sailing day pv

ジャケット撮影場所は当時の藤原基央の自宅

「sailing day」の通常盤ジャケットは写真家の蜷川実花さんが撮影しました。撮影場所は当時藤原さんが自宅にしていた中目黒のマンションのベランダといわれています。

embedded from plaza.rakuten.co.jp

2003〜2004年のアーティスト写真もこの時に撮影されています。よく見ると藤原さんの服装は同じです。部屋の奥にはバンジョーとギターが見えます

カーペットとコーヒーこの家は直井宅(当時)と徒歩圏内にある。部屋のカーペットを新装するなどリノベーションをして住み始めた。直井が泊まりに来たある日、早朝に2人分のコーヒーを買った直井だったが、盛大にこぼしカーペットを拭いている姿を寝起きの藤原に見つかる。




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