楽曲解説:ファイター 横浜でのレコーディングと「3月のライオン」

BUMP OF CHICKENの「ファイター」の歌詞の意味と制作背景について解説します。

「ファイター」は漫画「3月のライオン」とのコラボレーションで書き下ろされた楽曲です。BUMP OF CHICKENのメンバー全員が漫画「3月のライオン」のファンです。

「ファイター」がどのようにして制作されたのか、そのエピソードを紹介します。

「ファイター」基本情報

4th Digital Release Single「ファイター」(2014年)

ファイター:基本情報作詞作曲:藤原基央
作曲時期:2014年
録音時期:2014年
シングル:2014年11月28日 配信リリース
アルバム:2016年02月10日 「Butterflies」 
タイアップ:「3月のライオン」付属CD
ライブ初披露:2016年4月10日 BFLY 大阪京セラドーム



漫画「3月のライオン」の書き下ろし曲

BUMP OF CHICKENの「ファイター」は漫画「3月のライオン」とのコラボレーションとして、作曲担当の藤原基央さんによって書き下ろされました。

3月のライオン」10巻 [BUMP OF CHICKEN CD付特装版]

3月のライオン あらすじ中学生でプロ棋士となった高校生・桐山零が、人々との交流を通じて成長し、将棋の世界で躍進していく物語。 幼い頃家族を失った孤独な零は、川本姉妹や棋士仲間・高校の友人や恩師・たくさんの人々と出会う事で、人として成長していく。

2014年、スタッフからコラボレーションについて熱いプレゼンをを受け、BUMP OF CHICKENのメンバーは企画を快諾します。

コラボレーション内容
1. 配信シングル「ファイター」付属シリアルコードで原作スピンオフ作品が読める
2. 「3月のライオン」10巻に「ファイター」1曲入りのCDが付属する

2015年、NHKでアニメ化されるとエンディングテーマに起用されます。オープニングテーマ「アンサー」と合わせて1クールでOP, EDともに同一アーティストが担当することは異例のことでした。

「3月のライオン」とBUMP OF CHICKEN

ファイター BUMP OF CHICKEN 歌詞コラボ企画「3月のライオン meets BUMP OF CHICKEN」のポスターを持つ4人 *Embedded image from Twitter@boc_chama



BUMP OF CHICKENのメンバー4人全員が「3月のライオン」を愛読しています。もともとメンバーは羽海野チカ氏のヒット作「ハチミツとクローバー」を読んでいました。

 白泉社「ハチミツとクローバー」

BUMP OF CHICKENのメンバーで最初に「3月のライオン」を読みはじめたのはボーカルの藤原基央さんです。コンビニで単行本1巻を購入したのがはじまりでした。

藤原 – 1巻をコンビニで買ったのが出会いで (中略) 最初は増川(弘明)くんに“最近この漫画にハマっていて、最新刊が出たんだけど、君はどうする?”と。

増川 –  (中略)「3月のライオン」は以前から気になってたし、速効でハマりましたね。で、すぐにメンバー全員が読むようになって。

出典:M-ON MUSIC.jp 

ちなみにドラムの升秀夫さんも、今回はしっかりハマっているようです。

BUMP OF CHICKENリスナーの羽海野チカ

原作者・羽海野チカさんもまたBUMP OF CHICKENのファンであることを明かしています。絵を描く作業台にはアルバム「RAY」のステッカーを貼り、鼻が詰まった日は「スノースマイル」を口ずさむほどです。

最初にBUMP OF CHICKENと出会ったのは「天体観測(2001年) で、数年前からライブ関係者席でチケットを取るようになり、楽屋でメンバーに挨拶もしていました。

「CUT」2014年12月号 藤原基央と羽海野チカ氏が対談

互いの存在の重なる領域=「ファイター」

藤原 – 先方の作品が持っている熱量や情報と、自分たちが今までの活動で形成してきた熱量や情報が重なるところから表現していくしかなくて。

藤原基央さんの書き下ろし楽曲はいつも同じアプローチで生まれます。「タイアップ作品」と「BUMP OF CHICKEN」の2つが重なる領域を広げて歌詞にしていくことで、BUMP OF CHICKENへの帰属性がある楽曲にしています。

特に「(臆病な) 爪と牙」という言葉、今まで藤原さんが使ってこなかった単語です。「3月のライオン」のタイトルに引っ張られて出てきた言葉かもしれませんね。


また「aurora arc」期で頻繁に登場する「嵐の中」「流れ星」「オーロラ」という言葉のが「ファイター」には全て登場しているところも興味深いです。

貴重な横浜でのレコーディング

「ファイター」の録音風景の写真がCHAMA(Ba.)さんによってTwitter投稿されています。

上記投稿は都内で行われた「ファイター」デモ制作あるいは練習風景の可能性が高い。同時期レコーディングされた「パレード」は5弦ベース使用曲のため。

本番レコーディングは2014年10月中旬に横浜にあるLANDMARK STUDIO 横浜にて行われました。

「ファイター」ベース本番レコーディング


曲の中盤以降で核となる「ダン ッダッダッダッ」というフロアタムを叩く升秀夫(Dr.)と藤原基央(Vo.&Gt.)

BUMP OF CHICKENの音源の98%以上が東京都内でレコーディングスタジオでされており、横浜での作業はとても貴重です。スケジュールや機材的な理由があったと推察されます。

演奏面での「ファイター」の特徴は「グルーヴの中心の不在」と表現できます。全体のリズムも和音も分散させており、「COSMONAUT」「RAY」で培ったものを再構築しているように感じます。

「ファイター」PV撮影

MV監督 番場秀一
MV撮影日 2014年11月27日
ロケ地 千葉県九十九里浜




「ファイター」のPVロケ地は千葉県九十九里浜で撮影されました。監督はおなじみの番場秀一監督です。

アーミッシュを連想させるトラッドスタイル


オフショット 11月27日、千葉県九十九里浜にて Embedded photo from Twitter@boc_chama

アーミッシュ(アメリカで今も伝統的生活をするキリスト教の宗派)を連想させるトラッドスタイルが特徴的です。「車輪の唄」「Merry Christmas」のPVでもこの風貌のメンバーが登場しますね。

ライブ演奏記録

BUMP OF CHICKEN ファイター ライブ

演奏回数 9回
演奏頻度 ★☆☆☆☆
初披露 2015年7月30日「BUMP OF CHICKEN Special Live 2015」インテックス大阪
最終演奏 2016年7月17日「BFLY」横浜日産スタジアム
演奏ツアー 2015年「BUMP OF CHICKEN Special Live 2015」*全公演演奏
2015年「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2015
2016年「BFLY」*全公演演奏

BUMP OF CHICKENがライブで「ファイター」を演奏したのは9回です。演奏回数は少ないものの2回映像化されている楽曲です。

コーラス、鐘、シンセサイザーの音源を同期SEしたプレイのためイヤーモニター必須の曲となります。

ライブ演奏機材

演奏機材


藤原基央 – Gibson Les Paul Special TV Yellow 
増川弘明 – Gibson Les Paul Standard Historic Collection 1958
直井由文 – Fender Custom Shop Jazz Bass
     – YAMAHA MIDI Keyboard

各メンバーともに2014-2015年期のメイン機材を利用しています。特徴はキーボーディスト・CHAMAさんが登場します。1番のサビまMIDIキーボードを弾いています。他に使用する楽曲は「angel fall」「虹を待つ人」「コロニー」です。

個人的な聴きどころは藤原さんと増川さんのブリッジミュートの音の違いです。「BFLY」収録映像では2番Bメロを藤原さん、ラスサビ前Bメロを増川さんが弾いています。同じパートなのに藤原さんのほうがピッキングニュアンス、音のキレともにすばらしいです。(増川が下手とかではなくギタリスト藤原が垣間見れるのが嬉しい)

ライブ映像収録作品

アルバム「Butterlies」初回特典盤 「Special Live 2015 at Yokohama Arena」(Blu-ray/DVD)
映像作品「BUMP OF CHICKEN STADIUM TOUR 2016 “BFLY”」(Blu-ray/DVD)

以上、BUMP OF CHICKENの「ファイター」の歌詞の意味と楽曲解説でした。またライブで聴ける日が来るといいですね!読んで頂きありがとうございました。



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