今回はBUMP OF CHICKENのギタリスト・増川弘明さんの使用ギター、エフェクター機材、アンプ機材を紹介します。
増川氏のギターといえばギブソン・レスポール・スタンダードのイメージですが、実はストラトキャスター、SG、テレキャスターなど多くのギターを所有しています。
この記事では全28本のギターの使用履歴、31個のエフェクターをエピソード含めて解説していきます。
ギター機材一覧
増川が最も使用する Gibson Les Paul Standard 1959 Historic Collection (2003年製)(画像埋込元:Twitter@boc_chama)
Gibson製レスポール
増川弘明さんのトレードマークになりつつあるギブソン製レスポール。インディーズ時代から使用しており、現在まで9本以上所有しています。
長年メイン機材として愛用しているのは2003年に入手したトラ目柄が特徴的なサンバーストのレスポール・スタンダードです。
近年では色々な位置にカポをつける楽曲が多くなり、カポ用メイン・サブ機としてステージに用意する本数が増えています。
※主にボディカラーの参照先として外部リンクを埋め込んでおりますが、製造年が同一であることを保証するものではありません。またヴィンテージと現行モデルの区別をしていない場合があります。
- レスポール・スタンダードタイプ
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- Gibson Les Paul Standard(Tea Burst)
- 主に「jupiter」のレコーディングで使用。「ダンデライオン」のレコーディング映像で使用が確認できる。当時所有機材が少なかったためか、入手した2000年春〜秋はライブメインとして使用
- 2000年5月4日「MUSIC DAY」日比谷野外音楽堂、2000年9月3日「SWEET LOVE SHOWER 2000」、2002年「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2002」のライブ映像で使用が確認できる
- 2004年「MY PEGASUS」ではサブギターとしてステージ裏に用意されていた
- Gibson Les Paul Standard(黒)
- 2001年「スターポーキングツアーズ 2001」「surf’ porkin」「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2001」、2002年「POKISTA 21」や春のイベントライブで使用
- 2001年ツアー名古屋公演(3月31日)の前に楽器屋に行き購入。“音が良かったため“その日のライブから使用したという1本(※スコアブック「jupiter」には“(surf porkin’の名古屋公演8月6日に購入“と記載があるが「スターポーキングツアーズ 2001」のライブ映像に黒レスポールを使用する姿が残っており、スコアブックのスタッフが誤っている可能性)
- 参考画像[1] (外部リンク:barks.jp様)
- Gibson Les Paul Standard “1958 Historic Collection(Sunburst / 薄黄)
- 増川初となるヒストリックコレクションの1本、2002年初頭に入手
- 2002年「B.O.C. Presents BAUXiTE page 1」「LOVE & PORKIN」、2003年「NINJA PORKING」のライブで使用
- 2002〜2003年はリア・ピックアップのカバーが付いていたが2004年からカバーが外されている
- 2021年「BUMP OF CHICKEN Studio Live Silver Jubilee」では「Small world」で使用
- ※機材同一性:スコアブック「jupiter」メイン、スコアブック「ユグドラシル」<2>、スコアブック「orbital period」(Sub2)と記載されている機材を指す
- Gibson Les Paul Standard “1959 Historic Collection”(2003年製・Sunburst / トラ目)
- Gibson Les Paul Standard “1959 Historic Collection Aged” (Sunburst)
- Gibson Les Paul Standard(Tea Burst)
- Gibson Les Paul (1956年製)
- 1956年製のヴィンテージギターのコンバージョン・モデル
- ネック裏に折れた痕があり、ボディは入手当初はゴールドトップだったが塗り替えた
- 初露出は2010年4月の六本木シークレットライブ
- ライブ使用楽曲「66号線」「ray」「smile」
- ピックアップはPAF搭載
- 参考画像[1] (pinterest)
- Gibson Custom Shop Les Paul Classic 1999
- 「STAGE vol.14」(2020年)に記載されている機材
- 参考画像[1] / 参考画像[2]? / 参考画像[3](?) /参考画像[4] (?)
- Gibson Custom Shop “True Historic 1959 Les Paul”(2016年製)
- 2016年「STADIUM TOUR 2016 “BFLY”」で初披露
- 「STADIUM TOUR 2016 “BFLY”」では「パレード」「アリア」「Hello, world!」「K」「ray」「Butterfly」で使用
- BUMP OF CHICKENのライブでは通常カポを脱着する時は別の機材を使用するが、2016年のライブではカポなし、カポあり両方使用しており、当時増川が気に入っていた1本と言える
- 参考画像[1] / 参考画像[2] (pinterest) /
- レスポール・スタジオタイプ
その他のGibson製ギター(SG・ES-335など)
「流星群」「銀河鉄道」のステージで使用した Gibson ES-335 Memphis
増川さんはギブソン製のギターとして、レスポール・タイプ以外にもES-335、SGモデルを所有しています。かつてレスポール・スタンダードで弾いていた曲をGibson SGで演奏するなど、増川さんなりの音楽的探究心が垣間見れます。
- SGタイプ
- Les Paul SG Standard With Sideways Vibrola (赤・1961〜1963年製)
- 2013年夏のリハーサル中に購入
- 同年「ベストアルバム発売記念ライブ」と全国ツアー「WILLPOLIS」にて使用
- 同ライブの「オンリーロンリーグローリー」のみ使用
- 参考画像[1]
- Les Paul SG Standard With Sideways Vibrola (赤・1961〜1963年製)
- ES-335タイプ
- Gibson Custom Shop ES-335 Memphis 1961 Reissued(Cherry Red・赤)
- Gibson ES-335 (サンバースト)
- チェリーレッドのサブ機としてスタンバイされている
FENDER製ストラトキャスター・タイプ
Fender Stratocaster Fiesta Red (画像埋込元:digimart.net)
ストラトキャスターは高校生の時に増川さんが買った初めてのギターであり、原点です。現在はライブ用に3種類のストラトを使い分け、「スノースマイル」「white note」「真っ赤な空を見ただろうか」「宝石になった日」「クロノスタシス」などの楽曲で演奏しています。
- ストラトキャスター・タイプ
- YAMAHA ストラトキャスター・モデル(赤)
- 増川弘明がBUMP OF CHICKEN加入後に購入した最初のエレキギター
- 1997年のライブ写真に映っており、高校3年生の時まで使用していたことが確認できる
- Fender Stratocaster (オリンピックホワイト・1963年製)
- 2002年末〜2003年に入手した初めてのヴィンテージのストラト2003年3月武道館でのMVA受賞記念ライブで使用確認
- ライブ使用楽曲「スノースマイル」「宝石になった日」「SOUVENIR」「クロノスタシス」
- Fender Stratocaster (サンバースト→フェスタレッド・1961年製)
- 「ユグドラシル」レコーディング時期に購入。1961年製ネック、1959年製ボディが組み合わされた1本
- サンバースト・カラーの時に「オンリーロンリーグローリー」のレコーディングで使用している様子がSSTVで放送された
- 塗装が剥がれ、ボロボロのサンバーストであったが2007年にフェスタレッド(赤色)に塗装。塗装の提案はマネージャーの高橋浩章氏
- ライブ使用曲「真っ赤な空を見ただろうか」「white note」
- Fender Custom Shop 30th Anniversary Stratocaster(ローズピンク)
- Fender Stratocaster (サンバースト)
- 2021年レコーディングで登場(藤原所有機材の可能性もあり)
- YAMAHA ストラトキャスター・モデル(赤)
その他フェンダー製ギター(ジャズマスター、ジャガー等)
「orbital period」制作の頃に入手し、主にレコーディングで使用しているFender Jazz Master 1959(画像埋込元:Twitter@boc_official)
近年ではBUMP OF CHICKENの楽曲をライブステージで表現するためにさまざまな機材を演奏する増川さんの姿が見えます。「サザンクロス」「Spica」では、緑色のフェンダー・ジャガーを使用しており、BUMP OF CHICKENのギタリストとして音を追求する姿勢が垣間見えます。
- ジャガー・タイプ
- Fender Custom Shop Jaguar 1962
- 2014年「WILLPOLIS 2014」でステージ初使用
- ライブ使用楽曲「サザンクロス」「spica」、「オンリーロンリーグローリー」(2019年のみ)
- 「リボン」のMVで使用
- ジャガーを購入する際、音の良かった白色と見た目の良かった緑色で迷い、テンションが上がる緑カラーを選んだ
- 参考画像[1] / 参考画像[2]
- Fender Custom Shop Jaguar 1962
- ジャズマスター・タイプ
- テレキャスター・タイプ
- Fender Telecaster(1967年製・クリーム色)
- ストラトキャスター(白)を購入した勢いで入手
- スタジオライブでの「コロニー」で使用
- 「乗車権」のレコーディング風景で弾いている姿が映っている(録音に使用したかは不明)
- Fender Telecaster(サンバースト)
- 2017年リハで確認
- 2021年機材レポ記事のギター棚で確認
- 参考画像[1](増川の隣に置いてある) / 参考画像[2] (外部リンク:Free the tone様)
- テレキャスター・タイプ(詳細不明)
- 1996年2月、YAMAHA Teen Music Festival’96 の出演プロフィールで背負っている
- 増川が初めて所有したギターは赤色ストラトキャスターと公言しており、別の機材と考えられる
- 参考画像[1]
- Fender Telecaster(1967年製・クリーム色)
アコースティックギター
近年サブステージで披露することが多くなった Martin D-28
増川さんのアコースティック・ギターは判明しているものは全てMartin製です。近年ではライブのサブステージで披露されることがあります。
- Martin製
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- Martin製品 不明
- 2004年「ユグドラシル」レコーディングで弾いている。本人所有か藤原所有かは不明
- 2005年「愛・地球博 LIVE AT PLANETARIUM」でも使用
- Martin 000-18
- 自宅に置いているアコースティックギターとして公言
- Martin製品 不明
- Martin D-28 (2010年製)
- 2012年「GOLD GLIDER TOUR」のサブステージで初使用
- サブステージでの「ホリデイ」「車輪の唄」「fire sign」「sailing day」「embrace」「ダンデライオン」「孤独の合唱」などで使用
- 黒沢楽器店がMartinにカスタムオーダーした特別仕様の1本でボディはD-45と同グレードの一級品材を使用
- ピックアップはGold Plus 332
- Martin D-28 (2010年製) サブ用
- ライブ用のサブ機として用意された1本
- 使用はメインと全く同じ
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- その他、増川がアコースティックギターを使用している情報
この他にインディーズ時代の2回のアコースティックライブや2005年の愛知万博アコースティックライブ、「車輪の唄」「Merry Christmas」のPVで使用したアコースティックギターを所有していると思われますが、詳細は不明です。
増川弘明のインタビューが掲載されている「ギターマガジン」 2014年5月号
エフェクター機材
BUMP OF CHICKENのギタリストして、増川さんはライブステージでの音表現の担当者として複数のエフェクターを用意しています。
2000年代は数個〜10個以下のエフェクターでボードにまとめていましたが、「BUMP OF CHICKEN TOUR 2019 aurora ark」ではフットコントローラーの先に最大16個の機材を通して、楽曲をライブで表現しています。
ブースター/オーバードライブ/ファズ 系
Marshall – The Guv’nor *インディーズ時代に使用 Ibanez – Tube Screemer TS-9 ZOOM – UF-1 Z.VEX – Super Hard-On KLON – CENTAUR KLON – CENTAUR Silver no picture ※「WILLPOLIS 2014」で使用しているが藤原所有品の可能性が高い BIG MUFF “Army Black” Xotic – RC Booster Free The Tone – PHOENIX Honda Sound Works – Original Custom Made Booster Free The Tone – FINAL BOOSTER (FB-2) Free The Tone – RED JASPER (RJ-1V) ディレイ/ワウ/空間系
BOSS – Digital Delay DD-3 *2000年「サマーポキール2」で使用 BOSS – Pitch Shifter PS-2 BOSS – Super Shifter PS-5 BOSS – Harmonizer HR-2 OCTAVE – Multiplexer LINE 6 – DL4 [ディレイ] PSK – DDT-5 [ディレイ] TC Electronic – ND-1 NOVA DELAY [ディレイ] Cranetortoise – Great Compressor GC-1 [コンプレッサー] Free the Tone – Silky Comp [コンプレッサー] Xotic – SP [コンプレッサー] Eventide – Time Factor [ディレイ] Eventide – Mod Factor [モデュレーター] Eventide – Pitch Factor [ピッチファクター] Eventide – H9 MAX [ハーモナイザー] BOSS – MD-500 [モジュレーター] Free The Tone – PA-1QG [イコライザー] Free The Tone – FT-1Y [ディレイ] Free The Tone – TA-1H [コーラス]
その他機材
チューナー/パワーサプライ/ボリュームペダル
KORG – DTR-1 [チューナー] KORG – DT-10 [チューナー] KORG – XVP-10 [ボリュームペダル] KORG – VP-10 [ボリュームペダル] Shin’s Music – Volume Pedal [ボリュームペダル] Free The Tone – DVL-1L [ボリュームペダル] Custom Audio Japan AC/DC Station ver.2 [パワーサプライ] Custom Audio Japan DC-AC Supply 8.1 [パワーサプライ] Free The Tone – PT-1D [パワーサプライ] Free The Tone – PT-3 [パワーサプライ] ラインセレクター/フットスイッチ
Custom Audio Japan – RS616 Free The Tone – ARC 53M Free The Tone – ARC 3 *増川所有機材は青色 Free The Tone – ARC 4 - ライン・セレクター
- Providence – A/B BOX
- Far East Electric Original Custom Made A/B Box
- ジャンクションBOX
- Custom Audio Japan – Custom Interface
- Custom Audio Japan – IN and OUT
- Free The Tone – JB-41 (2021年〜)
- デジタルサイネージ (曲名表示)
- Free The Tone – LDP-1 (2021年〜)
- その他機材
- SHUBB カポタスト
- ギタータブノート[A4サイズ] (使用ツイート)
- EARNYE BALL – ストラップ *型番不明
アンプ・スピーカー機材
ボーカル・ギターの藤原基央さんがステージでのアンプをBAD CAT + MATCHLESSに長年使用しているのに対し、増川さんは3~4年ごとにアンプを変えています。
初期のMARSHALLにはじまり、2000年代後半のHughes & Kettner、2010年代前半のMESA boogieが加わり、それらを組み合わせてステージアンプとしています。
MARSHALL – JCM 800 [アンプ] MARSHALL – 1959SLP [アンプ] MARSHALL – Lead-1982 [キャビネット] MARSHALL – 1960a [キャビネット] MARSHALL – 1960X MARSHALL – 1960X (赤) MARSHALL – 1962 Bluesbreaker [コンボ] SUNN – MODEL-T [アンプ] SUNN – 100W ALL TUBE CABINET [キャビネット] Hughes & Kettner TriAmp MK II [アンプ] Hughes & Kettner TriAmp MK Ⅲ [アンプ] MESA Boogie – Mark Ⅴ [アンプ] 以上、BUMP OF CHICKEN 増川弘明さんのギター、エフェクター、アンプ機材について解説しました。
この記事がバンプのコピーバンドをしている方や、BUMP OF CHICKENのサウンドに近づきたい方の参考となれば幸いです。
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